普段乗りでも機能しているESC

最近の車には横滑り防止装置という機能が付けられています。

 

自動車保険の割引項目にも設定されるぐらいですので、普及率はかなり高いものと思われます。

 

通称ESCと呼ばれるこの機能は、横滑りというよりかテクニック不足によるオーバーステアとアンダーステアが起こった時の対処法として用いられる機能です。

 

よくこのESCの説明において滑りやすい雪道や雨の日の運転を想定したパターンのものを目にしますが、実際にはそういった場面で機能するより、舗装されたきれいな道の上を走るときに多く機能しています。

 

よくあるのが週末に家族で旅行などに行ったとき、温泉地の手前にある峠道を走らなければなりません。

 

その時に自分の車の性能や限界点を知らないお父さんは思いもよらぬ速いスピードでコーナーを曲がっていきます。

 

そこで起こるのがアンダーステア、重たいFFのミニバンでそれなりのスピードでコーナーを曲がれば十中八九アンダーステアが出ます。

 

しかし、その車は何事もなくコーナーを走り抜けていきました。

 

これがESCの機能です。

 

これは自動車メーカーによって細かいところは違いますが、この時ESCは次のことを行いました。

 

ステアリングの舵角センサーで検知したステアリングの角度で通常起こりうる横Gよりヨーレートセンサーの横Gの方が少ない=アンダーステア、スロットルを閉じてエンジンパワーを落とし、内側の前後のタイヤに軽くブレーキをかけてヨーモーメントを与える、これでクリア。

 

次に峠の下り坂でESCのおかげで今も走っていられるのに、自分のテクニックが素晴らしいからだと調子に乗って、くだりもかなり早いスピードでコーナーを走っていく、今度はオーバーステアが出ます。

 

下りですので、車のほとんどの荷重が前輪に集まり、後輪にはほとんど荷重がかかっていません。

 

更にコーナー手前でブレーキを踏むと更に荷重が前に移動し、後輪が軽くなったところでステアリングを切るものですから横Gで後輪が外側で滑り出し、オーバーステア。

 

ここでもESCが機能します。

 

ステアリングの切り角より横Gが大きい=オーバーステア、外側の前後のタイヤに軽くブレーキをかけて、コーナーとは逆方向のヨーモーメントを発生させる、これでオーバーステアもクリアしました。

 

このように意外と普段乗っているときでもESCは機能しているのですが、あまりにも自然に機能するためドライバーは気が付いていないのです。

 

皆さんも普段からこのESCに感謝しながら車の運転をしましょう。